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自然保護の取組み

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■自然保護憲章

自然は、人間をはじめとして生きとし生けるものの母胎であり、厳粛で微妙な法則を有しつつ調和をたもつものである。
人間は、日光、大気、水、大地、動植物などとともに自然を構成し、自然から恩恵とともに試練をも受け、それらを生かすことによって、文明をきずきあげてきた。
しかるに、われわれは、いつの日からか、文明の向上を追うあまり、自然のとうとさを忘れ、自然のしくみの微妙さを軽んじ、自然は無尽蔵であるという錯覚から資源を浪費し、自然の調和をそこなって
きた。
この傾向は近年とくに著しく、大気の汚染、水の汚濁、みどりの消滅など、自然界における生物生存の諸条件は、いたるところで均衡が破られ、自然環境は急速に悪化するにいたった。
この状態がすみやかに改善されなければ、人間の精神は奥深いところまでむしばまれ、生命の存続さえ危ぶまれるにいたり、われわれの未来は重大な危機に直面するおそれがある。
しかも、自然はひとたび破壊されると、復元には長い年月がかかり、あるいは全く復元できない場合さえ
ある。
いまこそ、自然の厳粛さに目ざめ、自然を征服するとか、自然は人間に従属するなどという思いあがりを捨て、自然をとうとび、自然の調和をそこなうことなく、節度ある利用につとめ、自然環境の保全に国民の総力を結集すべきである。
よって、われわれは、ここに自然保護憲章を定める。

自然をとうとび、自然を愛し、自然に親しもう。
自然に学び、自然の調和をそこなわないようにしよう。
美しい自然、大切な自然を永く子孫に伝えよう。

1 自然を大切にし、自然環境を保全することは、国、地方公共団体、法人、個人を問わず、最も重要な
つとめである。
2 すぐれた自然景観や学術的価値の高い自然は、全人類のため、適切な管理のもとに保護されるべき
である。
3 開発は総合的な配慮のもとで慎重に進めなければならない。それはいかなる理由による場合でも、
自然環境の保全に優先するものではない。
4 自然保護についての教育は、幼いころからはじめ、家庭、学校、社会それぞれにおいて、自然に
ついての認識と愛情の育成につとめ、自然保護の精神が身についた習性となるまで、徹底をはかるべ
きである。
5 自然を損傷したり、破壊した場合は、すべてすみやかに復元につとめるべきである。
6 身近なところから環境の浄化やみどりの造成につとめ、国土全域にわたって美しく明るい生活環境を
創造すべきである。
7 各種の廃棄物や薬物の使用などによって自然を汚染し、破壊することは許されないことである。
8 野外にごみを捨てたり、自然物を傷つけたり、騒音を出したりすることは、厳に慎むべきである。
9 自然環境の保全にあたっては、地球的視野のもとに、積極的に国際協力を行うべきである。

(S49.6.5)

 

■池の平温泉区協議会・ビジターセンターでの活動内容

【いもり池周辺のオオハンゴンソウ除去活動】

いもり池の周辺に、特定外来生物オオハンゴンソウが繁茂しており、自然環境への大きな驚異となっています。
平成17年に「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」(外来生物法)が施行され、平成18年からオオハンゴンソウは特定外来生物に指定されました。
外来植物の繁殖力は大変強くこのまま放置すると湿原に侵入し、ミズバショウをはじめミツガシワやサワオグルマ、サワギキョウなど貴重な在来植物が消滅し、周辺の生態系まで破壊する等とりかえしのつかない事態が予想されます。妙高の大切な環境資源であるミズバショウの群生地を守るために、オオハンゴンソウの除去にぜひご協力ください。
毎年夏に「オオハンゴンソウ除去」のボランティア活動が行われています。関心がある方は、是非一度この活動に参加してください。

※平成26年8月1日に行いました。※平成27年は7月31日に行いました。※平成28年は6月26日と7月31日に行いました。
平成28年の駆除作業は、環境省妙高高原自然保護官事務所&環境省パークボランティア、NPO法人e-myoko、妙高高原ビジターセンター、一般の方々、計24名で行いました。

【特定外来生物:オオハンゴンソウ】

特定外来生物:オオハンゴンソウ 特定外来生物:オオハンゴンソウ

【平成27年7月31日オオハンゴンソウ駆除】

オオハンゴンソウ駆除 オオハンゴンソウ駆除

【平成28年7月31日オオハンゴンソウ駆除】

 

【スイレン除去作業】

妙高高原ビジターセンターや池の平温泉区協議会では、いもり池で繁茂する外来スイレンの生育状況を把握するとともに、生態系に大きく影響を与えていると考えられる外来スイレンの抜き取りや切り取りによる除去活動に取り組んでいます。

(1)刈取りによる外来スイレンの除去

水面に展開する浮葉を刈り取ったり、池底から根茎ごと抜き取ったりすることで外来スイレンの成長を抑制し除去を行います。
しかし、浮葉を刈り取っても、時間の経過とともに再生するため、外来スイレンを除去するには、根茎の抜き取りと、定期的な浮葉の刈取りが必要です。

「いもり池における外来スイレン除去活動」
平成26年7月15日から18日、いもり池において、池の平温泉区協議会が外来スイレンの除去活動を行いました。
平成27年は9月25日・26日の2日間、妙高市の‘国立公園妙高’クリーンアップ作戦にて妙高市役所環境生活課・観光商工課が主となり、池の平温泉区協議会&ボランティア、NPO法人e-myokoの方々と協力していもり池の約1/5のスイレンの刈り取りを行いました。
平成28年は7月4日・5日の2日間、妙高市役所環境生活課・観光商工課が主となり、池の平温泉区協議会&ボランティア、NPO法人e-myokoの方々と協力していもり池の約1/5のスイレンの刈り取りを行い、10月3日・4日・17日・18日の4日間は環境省グリーンワーカー事業にて池の平温泉区協議会が主となり妙高市役所環境生活課・観光商工課、ボランティアの方々と協力していもり池のおよそ半分のスイレンを刈り取りました。

【平成27年スイレン刈り】

平成27年スイレン刈り 平成27年スイレン刈り

【平成28年スイレン刈り】

【葦(ヨシ)の除去作業】

いもり池湿原では長年にわたる土砂の流入や樹木の成長、ヨシの繁茂により湿地帯の陸地化が進み、ミズバショウやミツガシワ、サワギキョウなどの成長や生育範囲が狭まってきています。

湿原が長期的には陸地化するのはさけられませんが、近年、顕著にみられるような変化は植物、野生動物のみならず人間にとっても好ましいものではありません。
よって、湿原の保全・回復のため、実践的な各種調査を行い、早急に対策に取り組む必要があります。ビジターセンターや池の平温泉区協議会では葦(ヨシ)の除去作業に取り組んでいます。

葦(ヨシ)の除去作業 葦(ヨシ)の除去作業

葦(ヨシ)の除去作業 葦(ヨシ)の除去作業

 

【ビオトープ】

「ビオトープ」は、ドイツ語のBIO(ビオ:生きもの)TOP(トープ:場所)の合成語で、「生きものの暮らす場所」という意味です。(英語ではBIOTOPE)

もともとは自然の中に広がる「生きものの暮らす場所」の意味で、草地や森・池・川・海など、大小にかかわらず生きものの暮らしを支える場所はみんなビオトープと言います。
また、人が作った池や草地・森も、生きものの暮らしを支える場所なので、ビオトープです。
場所の形で区別すれば、池のビオトープ・草地のビオトープなどと言いますし、呼びたい生きものに着目すれば、トンボのビオトープ・チョウのビオトープなどと言うことも出来ます。
自然の場所・人口の場所・大きさも様々ですが、共通しているのはそこに暮らす生きものの暮らしを大切にしているということです。

昨年、ビジターセンターの山側に小さなビオトープを作りました。
そこにはモリアオガエルなどのカエルやトンボ、ゲンゴロウなどの水生昆虫がたくさんやってきます。
ビオトープ池の中を観察してみてください。

ビオトープ ビオトープ

ビオトープ ビオトープ

 

【ブラックバス駆除活動】

「生態系を破壊する」「湖のギャング」。オオクチバスを紹介する記事は、大概このようなショッキングな文章で始まっています。
確かにずんぐりした体型や独特の斑紋、色調などから、あまり良い印象を受けないことは確かです。

[外来魚問題・ブラックバスを駆除する意義とは]

今、私達の近くの川や池、そして湖沼は危険にさらされています。様々な外来種によって自然が失われつつあります。植物も動物も日本固有の生物が脅かされています。中でも、ブラックバスは、ひときわ注目を集める外来種です。このブラックバスの駆除活動などを通して生物の保全や外来種に対する意識を変えないといけません。
ブラックバスとは、オオクチバスMicropterus salmoidesとコクチバスM. dolomieuの二種に代表されるようなスズキ目サンフィッシュ科のオオクチバス属魚類の総称です。肉食性の淡水魚で、オオクチバスは北アメリカ南東部、コクチバスは北アメリカが原産地です。遊魚の対象魚として特に人気が高く原産地から近隣地域への移入はもとより、海外への移入が盛んに行われてきました。
オオクチバスが移入されたのは、1925年に神奈川県芦ノ湖で、そしてコクチバスは1991年、長野県野尻湖で初確認されました。
外来魚である彼らの特徴として、オオクチバスは大きな口で自分の半分くらいの魚を飲み込むことができ、コクチバスはオオクチバスと比較するとやや口が小さいが冷水域の河川、湖沼での適応能力が高いです。そして両方に共通して言えるのは、オスが卵、仔魚を守る習性があります。

そして希少種を保全すべく生息環境が維持されていた水域にもオオクチバスが容赦なく持ち込まれ在来生物の存在に致命的な打撃を与えた事例も知られています。オオクチバスは稚魚のときは動物プランクトンを食べますが体長5cm以上になると強い肉食性を示し在来種の食害、魚類相の変化が全国各地で報告されています。
オオクチバスの分布拡大にはいくつかのケースが存在します。一つは、放流魚として移植されたアユやヘラブナの種苗に混入する場合で、もう一つは、水系を通じて分散するケースです。そして最後のケースとして、釣り場づくりを目的とした意図的な密放流です。これらのケースの中で最も問題視されているのが、釣り場づくりを目的とした放流です。バス釣りブームに伴い、近場にも釣り場を欲しがった釣り人がよそで釣ったオオクチバスを持ち込んで、ひそかに放流を行い、こうした密放流によって生息範囲は一気に全国に広がっていきました。

オオクチバスの産卵期は5~7月でオスが砂礫底に掘ったすり鉢状の巣に、メスが4~5万個程の卵を産みつけます。孵化した稚魚は成長が早く、他の種類の魚より一足早く大きくなり、稚魚たちは同時期に生まれたコイ科やハゼ科などの稚魚を大量に捕食します。寿命も7~8年と長く、他の魚類よりも長生きする為、オオクチバスはどんどん増殖し生息範囲を広げていきました。

ブラックバスのような外来魚に関する法律が2005年に外来生物法施行された後、環境省がオオクチバスやコクチバスを特定外来生物に選定してかなり経ちますが禁止事項である運搬や移植は密放流という形で続けられているらしいといわれています。特定外来生物に指定されている外来魚の飼育・運搬・販売などは、原則として「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」(外来生物法)で禁止されています。違反すると個人の場合3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金が、法人の場合1億円以下の罰金が科せられます。

ブラックバス問題は外来種問題であり、すでに侵入した外来魚に関しては、これ以上の分布拡大を阻止し、新たな外来魚に関しては侵入そのものを未然に食い止めるのが最重要課題です。「科学的、経済的な確実性のない状況を外来種の管理(根絶、抑制)を先延ばしにする理由にしてはならない」との原則を肝に据えて考えなければならない所まできてしまっています。今後、様々な手段で外来種の駆除を行っていく必要があると考えられます。そのためには国から地域住民まで参加した駆除活動を行っていくことが重要です。いもり池でも以前、放流されてしまったオオクチバスの影響で、今まで生息していたメダカ・モツゴ・水生昆虫が姿を消してきています。在来種の保護・復活に向けてビジターセンターも保全活動をしていきますのでご協力よろしくお願いします。また、いもり池でオオクチバスを釣った際にはビジターセンターまで持ってきてください。こちらで殺処分します。

参考文献
・生物多様性キーワード事典 生物多様性政策研究会編 pp24~25 ㈱中央法規出版
・外来生物クライシス 松井正文著 pp204~210 ㈱小学館
・日本産魚類検索第二版 中坊徹次編 p745 東海大学出版会
・田んぼの生きものおもしろ図鑑 湊 愁作編著(社)農村環境整備センター・企画pp122~123 (社)農山漁村文化協会
・川と湖沼の侵略者ブラックバス・その生物学と生態系への影響 日本魚類学会自然保護委員会編 ㈱恒星社厚生閣
・保全生物学のすすめ改訂版 リチャードB.プリマック・小堀洋美共著 pp149~150 ㈱文一総合出版
・外来魚駆除マニュアル 石川県水産総合センター

漁業調整規則により、オオクチバスは勝手に移殖(放流)できないことになっています。釣りファンも取り扱いには注意が必要です。

 

※ビジターセンターではいもり池のブラックバス駆除活動を実施しています。
いもり池で釣り上げたオオクチバスはビジターセンターまでお持ちください。こちらで処分いたします。

ブラックバス駆除活動 ブラックバス駆除活動 ブラックバス駆除活動

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