月別アーカイブ: 2021年2月

ほんどりすコース整備と発見

1月下旬にオープンしました常設スノーシューコース「ほんどりすコース」。
多くの方からトレッキングにご利用いただいております。

昨日、何度目かのほんどりすコースの整備を実施しました。
先週、妙高高原では24時間で50cm以上の降雪が続き、2日間で1m以上と、大幅に積雪が増えました。
それによってほんどりすコースの一部に高く雪壁が出来ており、歩きにくくなっていました。

コース内の数か所で、壁になっているところに階段を作り、歩きやすくしました。

定期的に私達スタッフが巡回、整備を行っております。
しかし階段が崩れたり壁になっているようなことがあり歩きにくくなっていた際は、当館へご連絡ください。

整備の為にコース巡回していると、様々な発見があります。

発見したこちらの木の穴。よーく見ると……
 
ドングリ!
リスか誰かの食品庫でしょうか?
置いた本人はちゃんと覚えているのかな?
普段雪のないシーズンは遥か頭上にある樹洞ですので、見ることはできません。
スノーシューを履いて雪の上を歩くことで見ることができる特別な体験です。

3月28日まで、自然解説などを交えたスノーシューガイドツアーを開催しています。
レンタルスノーシューで自由に散策することもできます。
ご利用お待ちしております。

落雪注意!

暦の上では春を迎え、関東地方では春一番が吹き日本列島に杉花粉飛散の前線も北上しております。徐々に春の気配が遠くから近づきつつあるようですが、ここ池の平はまだまだ冬真っ盛りです。

さて、ここいもり池案内所の入っている「アルペンブリックガーデン」は、屋根の雪降ろしのいらない自動落下式の屋根です。
雪降ろしの手間がかからないのですが、反面落雪による事故に気を付けなければなりません。
事務所の中から落ちていく屋根の雪の映像を撮影しました。ご覧ください!

音声は消してありますが、実際屋根の上を雪が滑る音と地面にドサドサと落ちる雪の音がかなり大きな音で聞こえてきます。
屋根の上から落ちてくる雪はかなり固くなって重くなっています。落雪に巻き込まれたらひとたまりもありません。
固い落雪は車も壊れる威力です。

落雪の危険個所にはコーンを設置し、お客様のお車が落雪の被害にあわないようにしています。
敷地内の除雪業者さんからも、会社の車がこのコーンの向こうのあたりで車が数台つぶされているお話し伺いました。(汗)
今年はここ妙高だけでなく妙高市の新井地区をはじめ上越、糸魚川市などが災害救助法適用となる大雪となったことは記憶に新しいですね。
雪が降った直後だけではなく大雪の数日後も事故に気を付けなければならないですね!
1月の大雪で被害に遭われた皆様には心からお見舞い申し上げます。

本日2月2日は「世界湿原の日」です。

世界湿原の日とは。環境省ホームページにて以下のように紹介されています。

 世界の湿地の保全を目的としたラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)が1971年2月2日に採択されたことを記念して、毎年2月2日は「世界湿地の日(World Wetlands Day)」とされています。この日にちなみ、2月2日の前後には、行政機関、NGO、市民団体など様々な団体により、湿地の価値に対する認識を高めるためのイベント(自然観察会や講演会等)が開催されます(引用終わり)

ここ妙高高原いもり池湿原もまた、環境省の選定した「日本の重要湿地500」(*1)の一つです。

いもり池(画像下部)沿いの湿原(画像中央)夏ごろ。「日本の重要湿地500」他、国立公園第1種特別地域に指定されています。

この湿原は、その数10万株と言われるミズバショウの生育地であり、季節を問わず多くの来訪者で賑わう、この地区にとって重要な観光資源でもあります。

しかし、発表されている「10万株のミズバショウ」とするには、どう数えてみても、それほどあるようには見えません。
それは、ミズバショウの数が減少傾向にあるためと考えられます。

ミズバショウは「地面が湿潤で、夏には日差しから守られる程度に日陰となる場所」を好みます。
また種子は水流に乗って分布を広げますから、水に浸かるぐらいの状態でないと分布を広げることができません。
しかし近年、「湿潤な」湿原を保つことが難しくなってきています。

ヨシやガマなど、背丈の大きな植物が秋冬になると枯れ、それが腐り切ることなく湿原内に堆積しつづけたことによる陸地化が考えられる理由の一つです。

ヨシ。人の背丈よりも大きく育つ上、写真のような密度になります。足元にはミズバショウがあります。

湿原の草原化、そしてゆくゆくは林や森になってしまわぬよう、旧妙高高原ビジターセンターでは工事閉館中の現在も、グリーンシーズンにはヨシ刈りを継続しています。

ただヨシが多少ある状態であれば、夏には日陰となるため、ミズバショウにとっても有益のようです。
そこで、湿原内に樹木(ミヤマカワラハンノキ)を残すことで、樹木の日陰でヨシの成長を抑えつつ、ミズバショウの生育にとって良いバランスになるよう慎重な保全活動を行っています。

重機が入ると湿原が踏み固められて駄目になってしまうため、作業は人力で行われます。

湿原の中を見ると、ミズバショウやミツガシワ、ミズチドリ(絶滅危惧Ⅱ類=絶滅の危険が増大している種)といった湿原の植物が今も数多く生育しています。

こうした貴重な湿原の植物や、それに集まる生き物を後世に残すため、今年もまた春から様々な活動を行っていきます。

ヨシの運び出しも人力。特に夏は過酷な作業ですが、年々ヨシの成長が抑えられるようになり、他の湿原植物の数が増えてきました。

いもり池遊歩道は4月下旬のミズバショウシーズン前に開通予定です。(現在は積雪あり)

開通次第、またお知らせいたします!

*1 「日本の重要湿地500」とは(環境省ホームページより)
 「湿原・干潟等の湿地の減少や劣化に対する国民的な関心の高まり、ラムサール条約における湿地定義の広がりなどを受けて、ラムサール条約登録に向けた礎とすることや生物多様性の観点から重要な湿地を保全することを目的に」選定された湿地。